【本紹介】キャリアを一つに絞れず、やりたいことが多すぎる方へ

『マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法』という本の紹介です。

マルチ・ポテンシャライトとは、様々なことに興味を持ち、多くのことをクリエイティブに探究する人。

この本を読んだ瞬間、自分のことかもしれないと思ったのを覚えています。いろんなことに興味があり、どれも手を出してはみるけど、少し経ったらまた別のことに興味が出てきて(以下繰り返し)

広く浅くいろんな知識や経験はあるものの、どれもその道の専門家には到底かなわない…。日本には「器用貧乏」なんて言葉まである始末。ほんとうに自分の道はこれでいいのだろうか、ここで一生を終えていいのだろうか。

そんな悩みを抱えている自分に初めて”Yes”をくれた本です。

キャリアを一つに絞れない人やりたいことが多すぎる人今までとは違う働き方や多様性に興味がある人

こんな人におすすめ
  • キャリアを一つに絞れない人
  • やりたいことが多すぎる人
  • 今までとは違う働き方や多様性に興味がある人
目次

概要

世間一般では、一つのことを極めた人をプロフェッショナルと賞賛する文化があります。しかし、世の中には、様々なことに興味を持ち、多くのことを探求する、プロフェッショナルとは真逆の”マルチ・ポテンシャライト”と著者が定義する人たちがいます。

そんなマルチ・ポテンシャライトの方に向けて、利点や働き方の提案、課題とその対処法まで指南してくれている一冊です。

世の中にはプロフェッショナル向けの指南書が数多く出ていますが、残念ながらマルチ・ポテンシャライト向けの書籍を目にしたことはありません。

著者紹介

著者はエミリー・ワプニック氏。著者自身、音楽、アート、映画、法律という様々な分野を探求してきて、現在は講演化であり、ブロガーであり、コミュニティサイトの創設者であり…。

まさに、マルチ・ポテンシャライトのお手本のような方です。

TEDトーク「天職が見つからない人がいるのはどうしてでしょう?」は550万回以上視聴されているそうで、現在大活躍中の方です。

この本を読むメリット

自分の性格に自信を持てるようになる

幼少期から、常に何かを選択するように迫られます。「将来の夢は何?」「何の部活に入るの?」「大学の学部はどうするの?」「就職は?」「自分のやりたいことは?」周囲からこういう質問をされるたびに、この選んだ道しか自分にはない気がして、息苦しさを感じていました。

冒頭でもお話した通り、マルチ・ポテンシャライトはまだまだ世間一般的には認められないことが多いです。プロフェッショナルが正義の文化です。


そんな中でこの本は、マルチ・ポテンシャライトとして様々なことに興味を持つことは素晴らしいことだと言ってくれています。むしろその性格をいかすべきだとも。

マルチ・ポテンシャライトはいくつかの分野を融合させ、それが交わる場所で活動している。おかげで私たちは、分野と分野の関連性について、深い知識を得ることができる。それが、私たちの専門分野なのだ。

著:エミリー・ワプニック 訳:長澤あかね『マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法』

私にも専門分野がありました。いい言葉です。

自分がマルチ・ポテンシャライトで、今の生き方にお悩みの方はぜひとも読んでほしいです。

働き方のヒントがもらえる

マルチ・ポテンシャライトにとっての理想は様々あるにせよ、大半が以下の4つの働き方に分類されるとしています。

  1. グループハグ・アプローチ:一つの多面的な仕事に携わることで、職場で多くの役割を担い、いくつもの分野を行き来すること。
  2. スラッシュ・アプローチ:パートタイムの仕事をいくつか掛け持ち、その間を日常的に飛び回ること。
  3. アインシュタイン・アプローチ:生活を支えるのに十分な収入を生み出し、ほかの情熱を追求する時間とエネルギーも残してくれる仕事に携わること。
  4. フェニックス・アプローチ:ある業界でいくらか働いたのち、方向転換して新たな業界で新たなキャリアをスタートさせること。

自分がどのアプローチに向いているかのワークや、各アプローチごとの戦略も紹介されているので、今後のキャリアの参考になるかと思います。

この働き方に関しては、マルチ・ポテンシャライトに限らずすべての人に重要なことではないでしょうか。コロナ禍での働き方改革、副業解禁、終身雇用制度の崩壊など、今までとは違った働き方や多様性が求められる時代になりつつあります。こんな時代での働き方の参考になります。

ちなみに私は、アインシュタイン・アプローチ向きだと思っています。

課題と対処法を身に付けられる

著者はこの本で、マルチ・ポテンシャライトならではの課題があり、その課題についての対処法まで説明しています。

主な課題は、生産性と不安心。

確かにあります。その道の専門家より生産性が劣るのは目に見えていますし、周囲からのプロフェッショナル至上主義のプレッシャーもあることでしょう。

その対処法として、一部紹介します。

  • 取り組むべきものを選ぶ
  • 期待値を上げすぎない
  • 一緒に努力できる友人を見つける
  • マルチ・ポテンシャライトである自分を受け入れる

マルチ・ポテンシャライトが陥りやすいポイントについて、分かりやすくまとめられており、対処法のヒントも数多く記載されているので、自分に合った方法を見つけやすいと思います。

まとめ

世の中にはありとあらゆるビジネス本が出版されていますが、なかなかこういった類の本は見られないのではないでしょうか。私自身も何か一つのことをずっとするというのは考えられません。様々なことに興味がありますし、友人にも「いろいろなこと知っているよね」とよく言われます。

しかし、内心ではその道のプロには到底かなわないと思っていました。この本を読んでからは、一つのことに絞った人生でなくても、ありのままの自分を活かして世の中に貢献できる方法があるのではないかと思うようになりました。

自分はマルチ・ポテンシャライトではないかという心当たりのある方だけでなく、スペシャリストとして働いている方、生き方に悩んでいる方にもおすすめの一冊です。ぜひ読んでみてください!

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